コミュニケーション能力を育てる

アクティブラーニングが提唱されてからもう何年も経ちます。しかし,結局のところ何をさせたら良いのかが分からないといったまま,これまで同様の一斉指導が行われている現場があります。もしくは,とりあえず話し合う活動を入れておこう。といった安易な考えで目的もなく活動をしているだけの現場もあります。ひどい場合には,今までと変わらなくても良いんですよという謎の指導が入ることも・・・。それなら指導要領が改訂されることはないはずです。大事なのは,こどもの思考力が養われること。目的があって,そこに到達するためにこどもたちが一生懸命考える場を与えることです。目的に向かって話し合ってこそ意味があります。ここでは,私が取り入れている活動を紹介します。どれもこどもの脳が活性化され,集団作りの一助となるものです。

自己紹介

他己紹介

9つのお題を作ってペアを変えながら自己紹介活動をしていきます。お題は全てこどもが考える方が面白くなります。ここでのポイントは,後ほどアウトプットすることを前提として活動することです。知った情報を他の人に報告する他己紹介を取り入れることで,より聴く力が身につきます。なお,ペアを作る時にトランプなどを利用して同じ数字の人を見つける方法があります。この時,無言で見つけることを条件とすると,様々な方法をこどもたちは考えます。無言のコミュニケーションです。

黒板開放タイム

教師が黒板を使うと,こどもたちはどうしても受け身になることが多いです。では,こどもたちに黒板を使わせるとどうなるでしょう?様々な思考を張り巡らせながら,自分たちで考えを出し合っていきます。情報を手に入れるインプット。それを黒板に記すアウトプット。書いたことを伝える2回目のアウトプット。どちらが意欲的に,そして効率の良い学びになっているかは明白です。

ボード楽習

読み取ったことや,考えたことをグループで1枚のホワイトボードにまとめていきます。まとめる前にはグループで相談し,ある程度の進め方を共有しておきます。そうすることで役割分担をしながら効率よく進めていくことができます。他のグループと比べることで,情報の共有にも繋がります。尚,最近ではタブレットによるjamboardを使うことによって簡単な情報共有はできます。場面によって使い分けると良いでしょう。

思考ツール

思考ツールを紹介している場合,黒板開放タイムやボード楽習で効果的に使えるようになります。整理されたものはよく考えられている証拠です。